ねぎしクリニックと横浜西口カウンセリングルーム
心の薬Q&A
本文へジャンプ

向精神薬(心に働く薬)とは?


向精神薬(心に働く薬)にはどのような種類がありますか?

向精神薬(精神安定剤や睡眠薬)は「止められなくなる、癖になる、中毒になる」ことはありませんか?

向精神薬(精神安定剤や睡眠薬)は「飲んでいるとぼける」ことはありませんか?


向精神薬(こころに働く薬)はどのくらい飲み続けなければいけませんか?






向精神薬(心に働く薬)とは?
・心の病気に効く薬にはさまざまな種類がありますが、最初に心に効くことがわかったのは偶然によることが多いのです。体の病気の治療に使っていた薬が、心にも作用することが発見されることがあります。そして、その中で、向精神作用(心に働く作用)が強く、依存性や耐性(薬が効かなくなり薬の量が増える事)といった副作用の少ないものが向精神薬(心に働く薬)として、認可されるのです。ですから、向精神薬は法律上で麻薬と呼ばれるものとはまったく異なったものです。向精神作用のメカニズムは、まだよく解明されていませんが、脳内の神経伝達物質の働きを調節して、神経回路の伝達を調節することが関係していると言われています。
心の薬Q&Aのトップに戻る


向精神薬(心に働く薬)にはどのような種類がありますか?
・抗精神病薬 :「メジャートランキライザー」という呼び方もされる強力な精神安定剤です。幻覚や妄想といった異常体験(陽性症状)を減少させたり、病的な精神運動興奮を鎮静させる作用があります。主に統合失調症(精神分裂病)に対して用いられるのですが、鎮静作用が強いことを利用して、強い不安状態や極度のうつ状態の人に
使用されることもあります。従来からあった定型抗精神薬による薬物性パーキンソニズム(手足の動きが鈍くなる)という副作用が少なく、生活能力の減退(陰性症状)にも効果のある非定型抗精神病薬が最近注目をあびています。

・抗うつ薬 :抗うつ作用(抑うつや意欲減退を改善させる作用)をもち、うつ病やうつ状態の人に用いられます。従来からあった3環系抗うつ薬(TCA)には眠気、口渇、便秘といった副作用がありましたが、そのような副作用の少ない選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI Selective Serotonin Reuptake Inhibitor)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI Serotonin Noradrenaline Reuptake Inhibitor)という抗うつ薬が開発されました。

・抗不安薬 :「マイナートランキライザー」とも呼ばれる抗不安作用(不安や緊張を軽減させる作用)をもち、一般的には“安定剤”と言うとこの薬を指すようです。主に不安障害(神経症)に用いられます。また、自律神経系の失調を安定させる作用もあります。

・睡眠薬 :睡眠導入剤とも呼ばれ、抗不安薬と似た化学構造を持っています。寝付きの悪い場合には短時間作用型を、途中で目覚めたり、朝方に目覚める場合には長時間作用型を使用することが多いようです。また、不眠に対して寝酒としてアルコールを摂取するよりも、睡眠導入剤で安定した眠りをとるほうが、より健康によい場合もあります。
心の薬Q&Aのトップに戻る


向精神薬(精神安定剤や睡眠薬)は「止められなくなる、癖になる、中毒になる」ことはありませんか?
・向精神薬の副作用に「薬が止められなくなる、癖になる、中毒になる」という誤解を持たれる方がいますが、これは正しくありません。まず、抗精神病薬、抗うつ薬に耐性(薬が効かなくなり薬の量が増える事)、依存性はありません。次に抗不安薬、睡眠薬のほとんどはベンゾジアゼピン系薬剤と言われ、現在処方が認可されているものは、耐性、依存性が低く、長期の服用に耐えられるように開発されています。医師と相談し、その指示に従えば、向精神薬をやめられない事はありません。しかし、ベンゾジアゼビン系薬剤について、常用量依存(薬の量は多くないが薬を減らせない)や、薬剤中止に伴う離脱症状の出現など、解決しなければならない事もあるのも事実です。
心の薬Q&Aのトップに戻る


向精神薬(精神安定剤や睡眠薬)は「飲んでいるとぼける」ことはありませんか?
・向精神薬の副作用として「薬を飲んでいるとぼける」と言われる誤解があります。これは正しくありません。確かにベンゾジアゼピン系抗不安薬による眠気のために、記名力が低下したり、短時間作用型のベンゾジアゼピン系睡眠薬による健忘(飲んだ後の事を覚えていない)が現れることがあります。しかし、眠気は薬の種類や量を調節することで、健忘は薬を飲んだら何もせずにすぐに寝ることで防ぐことができます。さらに、記名力の低下や健忘は薬を中止すれば生じることはなく、後遺症を残すこともありません。また、薬による記名力の低下や健忘のメカニズムは認知症(痴呆)のメカニズムとは異なるもので、薬を飲みつづけることにより、認知症(痴呆)がより進行することはありません。
心の薬Q&Aのトップに戻る


向精神薬(こころに働く薬)はどのくらい飲み続けなければいけませんか?
・患者さんの病気の診断や病気の時期、薬の種類によって異なります。不安障害の方には抗不安薬がよく使われますが、不安が軽減されれば、薬の量は自然と減っていくでしょう。統合失調症の方には抗精神病薬がよく使われますが、患者さんが病気を理解し受容し、病気とどのように折り合いをつけていくかが服薬に影響します。気分障害の方には抗うつ薬がよく使われますが、うつ病の再発予防の観点から予防的に服薬することが重要です。うつ状態が軽快すると患者さんは服薬を中断しがちですが、    欧米の文献ではうつ病が治った時の量の抗うつ薬を2年間服薬しても、再発を十分に予防できなかたと報告も見られます。減薬は自己判断せず、医師と相談しながら行いましょう。
心の薬Q&Aのトップに戻る